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プラットホーム (platform) とは、鉄道駅において旅客が列車に乗降するために線路に接して設けられた台のことである。原語に忠実に書けば「プラットフォーム」となるが、このように書かれることはほとんどなく、日本では一般にはホームと略して呼ばれる。
規格高さプラットホームの高さは列車の床面と同じであることが望ましいが、これより低くなっていることもある。国や路線によっては、ホームと車両の床に大きな段差ができ、乗り降りに扉の外に取り付けられた梯子を使うものもある。 日本の国鉄はかつては床面より低い760mm(レール上面を基準とした高さ)を標準とし、乗降には車両のデッキ部分に設けられたステップを利用していた。直流電化などで使用される車両が変わる際にはホームのかさ上げが行なわれることがあり、ホーム側面や端部にその跡が残っていることがある。 現在のJRグループでは、ステップのない直流電車専用ホームでは電車の床面に合わせた1,100mmに、電車とそれ以外の列車の共用ホームでは920mm、新幹線では1,250mmとしている。通常はホームよりも列車の床面の方が高くなるが、1100mm規格のホームにステップ装備車が入った場合は、ホームのほうがステップより高くなる。逆にかさ上げしていないホームに合わせて床面を下げステップを省略した車両もある。 路面電車やLRTでは10cm程度の低い台としていることが多い。この場合超低床電車以外では車内のステップを利用して乗り降りする。広島電鉄宮島線では1991年まで軌道線区間と直通する床の低い車両と線内専用の床の高い車両が混在し、各駅に高低2種類のホームがあった。以降は床の低い車両に統一されている。 長さプラットホーム上の乗り場で乗降に利用できる部分の長さをその乗り場(ホーム)の有効長といい、車両の長さを基準として○両分と表記することが多い。ホーム有効長は停車する列車より長くなければならないが、不足する場合には一部の車両のドアを締め切り(ドアカット)停車させるか、列車によってはその手前の駅で解結を行い少ない両数で乗り入れる。なお、法令にホームと車両との段差の規定ができる以前は、ホームからはみ出したままドアを開閉することもあった。 世界で最も長いプラットホームはインド・西ベンガル州のKharagpur駅のもので、1072mある。日本で最も長いのは京都駅の0番・30番ホームの558mであるが、西側が切り欠きとなっているため乗り場としては0番と30番の二つに分かれている。 形状と配置単式ホーム
単式ホーム(白丸駅)
ホームの片側のみが線路に接し、乗降に用いられるもの。片面ホームともいう。反対側は単に柵や壁であることもあるが、駅舎に接していることもある。改札口のない日本国外の駅や車内などで運賃を払うことの多い路面電車などでは、そのまま駅の外に通じていることもある。
相対式ホーム
相対式ホーム(東逗子駅)
単式ホームを2つ向かい合わせにしたもの。対向式ホームまたは対面式ホームともいう。両ホームを跨線橋や構内踏切などの通路で行き来できる場合が多いが、通路がなく、改札を出て踏切を渡らないと行き来できない場合もある。前者は東急池上駅、後者は東急奥沢駅など。
千鳥式ホーム2つの単式ホームをずらして設けたもの。2本の線路でホームをずらしたもののほか、単線区間で1本の線路の両側にホームをずらして設けたものもある。編成の短い路面電車などで、交差点(踏切)をはさんで上下別のホームを設けたものが多い。JR田村駅、名鉄島氏永駅などが該当する。 島式ホーム
島式ホーム(新木場駅)
島式ホーム(都営 清澄白河駅)
ホームの両側が線路に接しているもの。ホームそのものは、単式ホーム2つに比べて設置費用や面積などの点で有利である。しかし線路のカーブを緩和する(列車が減速せず通過できるようにする)には、駅のかなり手前から上下線路の間隔を徐々に空ける必要があり、駅の前後区間も含めると、かえって多くの用地が必要となる。駅舎が地上の場合やホームが他にもある場合、それらとの連絡に跨線橋、地下道、構内踏切などが必要となる。ホームの拡張が難しい、ホーム上に設備(売店、待合室など)を設けにくい、線路と直角方向に階段を設けられないなどの制約があるほか、ホーム両側を列車が通過するため安全面で劣る。相互発着を行う場合、必然的にこの構造になる。 島式1面
単式と島式の複合
単式と島式の複合(徳庵駅)
日本統治時代の台湾の鉄道駅と古い構造のJR幹線の途中駅に多く、線路配線としては「国鉄型/JR型配線」(鉄道アナリスト川島令三の命名とされる)とも呼ばれる。多くの場合、単式側に駅本屋がある。
島式2面
一部の駅では用地などの関係上、島式ホーム1面2線を二層化して2面4線とする場合もある。東京地下鉄東新宿駅、京成本線・京成青砥駅などがこの構造である。 両面のドアを開閉する場合線路を2つのホームで挟むことにより、混雑の激しい駅では左右両側の扉を開けることにより乗車ホームと降車ホームの分離する目的、および折り返し駅や分岐駅で、同一ホーム上で乗り換えできるようにするために用いられる。また、待避設備を両方向で共有することでスペースを削減する効果もある。都営大島駅で緩急接続、岩本町駅で通過待ちを行っている例がある。
3面2線の名鉄名古屋駅では両端の各ホームを一般車乗車用、中間のホームを降車用および特別車乗車用としている。到着した電車は降車側のドアを開けた後、乗車側のドアを開ける(当駅止まりの電車は降車側のみ開ける)。これは、各路線からの列車が集まる拠点駅でありながら線路が2線しかなく、ホームの増築も困難なことからの対策である。 切欠きホーム
切欠きホーム(銚子駅)
単式または島式のホームの一部を切り取り、そこに行き止まりの線路を設けたもの。ホームの数はそのままで線路を増やすことができるが、有効長が短くなる、乗換の際の移動距離が長くなる、予期せぬ事故が発生する可能性があるといった欠点もある。幹線から支線が分岐する駅や、地下駅でホームの増設が困難な場合に用いられる。仙台駅・広島駅・金沢駅・高崎駅・敦賀駅・熊本駅にみられる。 櫛形ホーム
櫛形ホーム(リヨン駅)
複数のホームの端を同一平面でつなげた形のもの。間の線路は行き止まりとなる(この部分を特に頭端式ホームということが多い)。JRでは上野駅・高松駅、長崎駅などで見られるほか、大手私鉄の大都市ターミナルなどでよく見られる(近鉄名古屋駅や渋谷駅の東横線ホームなど)。欧米の主要ターミナルでは、パリ・リヨン駅、ロンドン・キングス・クロス駅、フランクフルト中央駅、ローマ・テルミニ駅、マドリード・アトーチャ駅などこの形のものが多い。 なお、線路が行き止まりとなるため列車の駅進入速度を厳しく制限しなければならないなどの制約もあり、列車密度が高く短時間での折り返しが必要となる東京駅中央線ホームでは、ホーム移設後も敢えて通過型の島式ホームを採用している。 特殊な配置京阪淀屋橋駅では長いホームの前後を別の番線とし、一線に2本の列車を停車させている。地下駅でホーム幅が確保できないためだが、列車が同時に発着ができない制約が伴う。また京阪中之島駅や阪急河原町駅も淀屋橋駅に似た構造になっているが淀屋橋駅のように一線に2本の列車は停車できない。1本の線路(ホーム)を2本の列車で共用する例は、西武池袋駅、名鉄一宮駅、南海橋本駅などでもみられる。松山駅では特急同士の乗り換えの利便を図るため1番線ホームを延長し、2本の列車を停車させている。なお、実施するには信号設備が2列車入線に対応していなければならない。 類例としてホーム中央に車止めを設置し、乗客の乗り換えは簡単なものの(中間改札が設置されている場合もある)列車はその線路を通り抜けできない構造もあり、秋田駅(秋田新幹線と奥羽本線)、川内駅(鹿児島本線と肥薩おれんじ鉄道)などが該当する。 ホームの数え方ホームと乗り場の数を表現するのに○面○線という表現が用いられる。面はホームの数、線は乗り場の数である。例えば単式ホームは1面1線、島式ホームが1つならば1面2線、相対式ホームは2面2線のようになる。 乗り場の呼称1つの駅に乗り場が複数ある場合は原則として番号を付けて区別する。乗り場の呼称は「○番線」「○番のりば」「○番ホーム」など事業者によって異なる。例えばJRの場合、東日本・東海では「○番線」、西日本・四国・九州では「○番のりば」を主に用いる(北海道では地域によって異なる)。この他特徴的なものとして、阪急電鉄では「○号線」という表現が使われる(ただし、三宮駅は構内配線の都合から○番ホームという)。 番号の付け方番号の振り方は事業者によって異なり、駅長室のある建物(本屋)に近い側から1番・2番とするもの、路線の上り線から1番・2番とするものなどがある。ただし、同じ事業者でもこれと逆順になっている例もある。 駅構内のホームのない通過線・機回し線・留置線にも番号を付与するのが基本で、例えば1番線の向かいのホームが3番線というような場合もある。また、一部のホームが廃止された際にその番号が欠番となる場合もある。 ホームの増設により1番線より若い番号を振るべき乗り場ができた場合は「0(ゼロ)番線」とすることが多い。日本で「0番線」が初めて誕生した駅は千葉駅である。列車本数の増加に対応するために貨物ホームを改造して「5番線」を従来からある「1番線」の隣りに増設した。しかし乗客は「4番線」の隣に「5番線」があると思い、「5番線」の場所がわからず苦情が多数あり、「5番線」の名称を「0番線」に変更した[1]。
新幹線を中心として、特定の路線の乗り場に対し他線の番号とは別に番号を振り直すこともある。
東北・上越新幹線の東京駅のように、既存ホームの間にホームを追加したために既存の番号との整合性が取れなくなる場合、今まで使用してきた番号を欠番とし、新たに番号を振る場合もある。この場合は東北新幹線12番線と東海道線10番線の間に新幹線ホーム1面2線を追加し、新幹線ホームを20 - 23番線に変更した。 番号以外の例小さな駅の場合、乗り場に番号をつけず「○○方面ホーム」のように呼ぶこともある。 また京都駅の「はるかホーム」(現在は30番のりば)のように特定の列車のみが使用する乗り場や、郡山駅の「水郡ホーム」(2007年以降は3番線)、七尾駅の「のとホーム」のように、特定の路線や列車のみが使用する乗り場には、番号が与えられずに列車名・路線名で呼ばれる場合もある。 阪急電鉄の桂駅には「C号線」がある。これは駅改築の際に隣接する桂車庫の留置線であるC号線にホームを設け、そのまま乗り場の呼称としたもの。 広島電鉄の広島港(宇品)電停では、Aホーム - Cホームという呼び名になっている。 安全対策ホームからの転落や走行中の列車との接触はしばしば重大な事故につながるため、ホームにはこれらを予防するための対策が施されている。日本では、山手線新大久保駅で発生した転落死亡事故以降、安全対策の必要性が強調されている。 白線・点字ブロック多くの駅では、ホームの端から一定の距離に目印となる線(通常は白色)を引き、列車接近時にはこの線より外に出ないよう放送や掲示で注意を促している。また視覚障害者向けに点字ブロックを白線の内側に並べている。 1973年に大阪環状線福島駅で転落し、両足切断の重傷を負った視覚障害者の男性が提起した国家賠償訴訟事件を契機に、全国的に普及した。この裁判は、当時普及が始まっていた点字ブロックを国鉄が設置しなかったという過失に基づき、国に対し損害賠償を求めたものである。最高裁は1986年3月25日に原告を全面勝訴させた二審判決を判決で破棄差戻し、差戻控訴審で和解が成立している。 柵ホーム上に、ホーム内側と線路を隔てる柵が設置されていることがある。主にホームに列車が停車しない部分について、白線上やその付近に柵を設置することで、転落・接触事故を防止する効果がある。コストも安く、後述のホームドアで掲げられた問題点も少ないことから、特に乗降客の多い駅では設置される例が以前よりみられた。 ホームドア詳細は「ホームドア」を参照 最近では転落・接触事故防止のためにホームと線路を隔てるホームドア(和製英語で、英語では Platform screen door)を設ける場合がある。ドアの形状が腰高程度までのものは正式名称が「可動式ホーム柵」であり、「ホームゲート」とも呼ばれる。 赤外線検知方式
ホームセンサーを設置したホーム(近鉄白庭台駅)
東急池上線および多摩川線では、ホームの柵と光センサーを利用した「ホームセンサー」によって転落防止を図っている。名鉄三河線の豊田市駅を除く平戸橋駅 - 三河知立駅間および近鉄けいはんな線の各駅にも赤外線を使用した障害物検知装置が設置されている。 これは、ホーム上の列車停車位置の先頭と末端および連結部の白線上に赤外線発射装置と受光器を設置し、列車の入線・発車時に白線より外側に出ているものを検知して、自動的に列車にブレーキをかけたり、発車ができないようにするものである。 その他上記のほか、ホームにおける安全対策としては、以下のようなものがある。
参考文献
脚注
関連項目Questions for article: ̳ƻprc, ̾Ųء쳤ƻۡ, 東京駅 総武線 線路配線, 七尾駅 のりば ホーム, 京都駅 34番のりば |
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IHS Europe: Infrared Heating Systems for Home and Business.