フォーミュラ1

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フォーミュラ1
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ドライバー (チャンピオン)
コンストラクター (チャンピオン)
レース | サーキット
関係者

2006年のコンストラクターズチャンピオンを獲得したルノーのマシン「R26」をドライブし、2年連続でドライバーズ・チャンピオンを獲得したフェルナンド・アロンソ (2006年カナダGPにて)

フォーミュラ1(正式名称:FIA Formula One World Championship、略称:フォーミュラ・ワンFormula OneF1)は、最もよく知られたモータースポーツのカテゴリーであり、その世界選手権も意味する。F1世界選手権は、国際自動車連盟 (FIA) が主催する自動車レースの最高峰で、四輪の一人乗りフォーミュラカーで行われる。

目次

概要

モータースポーツの最高峰

1950年イギリスシルバーストン・サーキットで始まった。ヨーロッパを中心に世界各国を転戦し、各レース毎の順位によって与えられる点数「チャンピオンシップ・ポイント」の総計によってチャンピオンを決定する。なお、FIAが主催する四輪自動車競技の世界選手権は、F1、WRC(世界ラリー選手権) 、WTCC(世界ツーリングカー選手権)だけである。

Formula とは「決まり」「規定」を意味し、F1以外にもフォーミュラ3 (F3)、フォーミュラ3000(F3000、現在はGP2)などの競技がある。ちなみにアメリカではフォーミュラとは言わずオープン・ホイール(ホイールが露出した、の意)と呼ぶ。その北米圏のフォーミュラはIRLがトップフォーミュラとして存在している。

出場する車両には、タイヤシャシーエンジンなどあらゆる部分に規定(テクニカルレギュレーション)があり、これに反した車両は走行できない。また、走行中のマナーなどの取り決め(スポーティングレギュレーション)もあり、違反した場合にはピット通過や、スターティンググリッド(スタート時の順序)降格などのペナルティを課せられる。

かつては他のカテゴリー同様、1社のシャーシを複数のチームが使用することもあったが、現在ではコンコルド協定において、知的所有権を含め、過去2年のうちに参戦した他チームのシャーシを使用できないよう規定された。そのため、フォーミュラカー選手権としては唯一、全チームがオリジナルのシャーシを使用している[1]

なお、ヨーロッパで広がった最高峰自動車レースのF1は、ヨーロッパにおいてはサッカー等とともに、最も市民の尊崇を集めるスポーツの一つであり、F1ドライバーは、ターボのモンスターマシン(1000馬力オーバーとも言われていた時代がある)を扱っていたという事もあり「F1パイロット」とも別称され尊敬されていたが、近年は安全面などからパワーが抑えられている為、あまりパイロットという呼称は使われなくなってきた。また、オリンピック・ワールドカップと共に「世界三大スポーツイベント」の1つに挙げられ、毎年開催する点やその開催規模から見て世界最大であると言う見方もある。

開催国と開催数

イギリスイタリアでは、1950年以来継続して開催されている[2][3]。1960年代まではヨーロッパを中心に年間10戦前後で行われていたが、商業化と共に開催地域の拡大と開催数の増加が図られ、国々を転戦する興業一座という例えでグランプリ・サーカスと称されるようになった。1970年代から1980年代にかけてはアメリカ大陸での開催が盛んであったが、1990年代以降は参戦自動車メーカーが市場開拓を図るアジア地域での開催が増えている。開催数は年間16戦前後で推移していたが、2005年は19戦にまで達し、移動等の負担が大きいことからスケジュールの見直しが議論されている。

1国1開催

原則として1つの国で開催されるグランプリ (GP) は1シーズン中1回だけ(1国1開催)と定められている。しかし、様々な理由により複数回開催される例外がある。主な理由として、商業的見込みから人気ドライバーや人気チームを有するF1熱の高い国を重視する傾向が挙げられる。通常開催名は「国名+グランプリ」で表されるため、これらの例外では以下のような「別名」を使用している。

1997年は1国2開催がスペインGPとヨーロッパGP、ドイツGPとルクセンブルグGP、イタリアGPとサンマリノGPの3例行われた。極端な例としては、1982年アメリカで「アメリカ西GP」(ロング・ビーチ)・「アメリカ東GP」(デトロイト)・「アメリカGP」(ラスベガス)という1国3開催が行われた。

しかしながら、FIA2007年以降は1国1開催の原則を徹底する方針を示しており、すでに同年より2010年の4年間のドイツグランプリはニュルブルクリンク(2007年、2009年)とホッケンハイム(2008年、2010年)で交互開催することが決定した。これはタバコ広告の禁止などの影響を含め、できるだけヨーロッパ以外の開催地を増やしてマーケットを拡大する意図があるものと見られており、実際に2010年には韓国やインドなどでの開催が濃厚とされている。しかし、2008年からスペインで2開催が行われており、必ずしも徹底されるわけではないようだ。

また、2007年の日本GPが富士スピードウェイで開催されることが決まると鈴鹿サーキットが別名称での開催継続を要請したものの、上記の原則もあってカレンダーから外れた。なお、鈴鹿サーキットに限らず、イモラでのサンマリノGPも2007年からは開催されていない。FOAバーニー・エクレストンは、2007年および2008年は富士スピードウェイで日本GPを開催し、2009年以降は鈴鹿と富士で隔年開催することを発表した。

チャンピオンシップ

各レース毎の順位によって与えられる点数「チャンピオンシップ・ポイント」の総計によってチャンピオンが決定する。獲得ポイントの最も多い選手が「ドライバーズ・ワールド・チャンピオン」となる。過去には有効ポイント制を採用していた事もあった。車体製造者(コンストラクター)には2台までポイントが与えられその合計で「コンストラクターズ・ワールド・チャンピオン」が与えられる[4]

強力なターボ・エンジンと自然吸気 (NA) エンジンが混走した1987年には自然吸気エンジン搭載車のみでのチャンピオンシップが制定され、それぞれドライバーに与えられる「ジム・クラーク・カップ」、コンストラクターに与えられる「コーリン・チャップマン・カップ」と呼ばれたが、翌1988年、ターボ・エンジンの燃費規制が厳しくなり自然吸気エンジンとの戦力差が縮小した為、1年限りで廃止された。その後、ターボ・エンジンは禁止になった。

基本的な競技の進行

フリー走行

金曜に午前・午後の2回、土曜午前に1回、計3回の練習走行が設けられる。各マシンは過去のセッティングデータに基づいて開催サーキットの特性にある程度合わせて持ち込まれるが、実際に走行することによってドライバーの意見を反映させて微調整を繰り返す。また、参戦初年度のドライバーが過去に未体験のサーキットを走る場合、コースの習熟の意味も含まれている。

予選

土曜午後に行われ、『ノックアウト方式[5]でスターティンググリッド(スタート時の整列順)を決定する。 第1セッションでタイムの16位から20位まで決定し、続く第2セッションで11位から15位が決定する。第2セッションでトップ10以内のドライバーは最後の第3セッションへと進み、1位から10位までが決定する。第3セッションで一番速いタイムを記録した者にはポールポジションが与えられ、その後ろはタイム順で整列する事になる[6]

なお、タイムはマシンに搭載された無線装置により1/1000秒単位まで計測される。まれに1/1000秒まで同タイムのケースが見られるが、その場合には先にタイムを出したドライバーの順位が上になる[7]

決勝

日曜午後に行われる決勝は、原則的に距離305kmを超える最も少ない周回数で争われる。また、レースは2時間を超えた場合は、その周回で打ち切られる。例外として、モナコGPは市街地で行われることによる体力的・精神的負担などを考慮し、また平均速度が極端に遅く(他コースより60km/hほど遅い)競技時間が長くなってしまうことから、1967年から約260kmで争われている。また、ドライコンディション時に2時間を超えて終了したコースについては翌年から周回数を減らして行われる[8]。全車静止した状態からスタートを切り(スタンディングスタート)[9]、規定の周回数を最初に走破したドライバーが優勝となる。

その後の順位は走破した周回数とその時間により決まる。すなわち優勝者と同じ周回を走りきったドライバー、その次に1周遅れのドライバー、2周遅れ…という順で、それぞれの中で先にゴールしたドライバーから順位がつけられる。途中リタイヤして、最後まで走り切れなかったドライバーも、全体の9割以上の周回を走っていれば周回遅れとして完走扱いになる。そのため、1982年のモナコGPの様に『フィニッシュ出来なかったドライバーが表彰台』と言う珍事も起こり得る[10]

例 2004年日本GP 53周
1位 M・シューマッハ 1時間24分26秒985 2位 R・シューマッハ 14秒098遅れ 3位 J・バトン 19秒662遅れ 4位 佐藤琢磨 31秒781遅れ 11位 J・トゥルーリ 1周遅れ 16位 G・ブルーニ 3周遅れ  R・バリチェロ 38周(15周遅れ) (完走扱いではない)

レース中にピットで可能な作業は時代によって異なり、給油・タイヤ交換・マシン微調整などを行うことができる。2007年からはレース中に2種類のタイヤを使用することが義務づけられたため、レース中のタイヤ交換は必ず行わなければならない。その他については必ずしも行わなくてもいいが、ガソリンタンク容量などの関係により給油なしでの完走は現実的ではない。このようなピットでの戦略(タイミング・給油量等)によりレースの勝敗が左右されることもある。

レギュレーションの変遷

自動車に関する技術の進歩とマシンの高速化による危険性の増加にともない、F1のレギュレーションは大小さまざまな変更がなされている。特に1994年サンマリノグランプリで起きた2件の死亡事故以後は、安全性向上のためのレギュレーションが多く施行された。この流れのレギュレーション変更には、主にスピードの低下を狙ったものと安全設備の設置を義務付けるものとがある。また、2000年代に入ってからは高騰したマシン開発費を抑制するためのレギュレーションが施行されている。

詳細はF1レギュレーションを参照

イベント

詳細はF1世界選手権の歴史を参照

各年毎の結果は下記囲み内のリンクを参照。

また、各グランプリの年別の勝者等については、F1選手権レースの一覧から各グランプリ別の記事を参照。

F1開催地と開催予定地

今後、選手権に追加されることが決定しているレース

今後、選手権に追加される可能性のあるレース

選手権に追加される可能性があるレースイベントは以下の通り。

この他、FOA会長バーニー・エクレストンが2007年3月に日本グランプリを含めたアジア・オーストラリア地域での夜間開催構想を明らかにした。

Formula One Paddock Club

F1を代表するグランプリの1つであり毎年世界中のセレブリティーが訪れることでも有名なモナコグランプリをはじめ、各グランプリに「Formula One Paddock Club」と呼ばれる特別観戦エリアが設定されている。「Formula One Paddock Club」は、各国の有力者や文化人などのいわゆる「セレブリティー」が訪れるなど、単なるスポーツ観戦の枠を超えた社交場の1つとして提供されている。

この事は、F1がヨーロッパの文化や社交に根付いていることを象徴しているのみならず、高い入場料金が設定されている上、その多くがF1に多額の資金を注入している自動車メーカーやスポンサー向けに提供されていることから「多額の資金が投下され、商業化が進む近年のF1を象徴している」という指摘もある。

F1などのオープンホイールを題材とした作品

日本におけるテレビ中継

1986年以前

1976年のF1世界選手権・イン・ジャパンと1977年の日本GPをTBSが中継し、その後1986年までは、TBSがダイジェスト形式で放送を行っていた。また、CAR GRAPHIC TVテレビ朝日)でもダイジェスト形式で放送を行っていたこともある。

1987年以降

1987年から日本GPが復活することや中嶋悟のフルタイム参戦に伴い、フジテレビは日本GPのみを中継できる権利を購入しようとFIAにかけあった。しかし、FIAの放映権販売の方針として、一つのグランプリだけを売ることをせず、すべてのグランプリの放映権を一括で購入させる方式をとっていた。そのため、フジテレビはある意味においてはやむなく独占中継権を取得した。現在、地上波とCS放送(フジテレビ721)で放送している。また、同局は日本GPの冠スポンサー(名称は「フジテレビジョン日本グランプリ」)にもなっている。

なお、1991年の日本GPは日曜日の午後8時からというゴールデンタイムにテレビ放送された。バブル景気下における未曾有のF1ブームの上に、日本人初のレギュラードライバーの中嶋悟の最後の日本GP、セナとマンセルのタイトル争いといった要素が影響し、すでにレース終了から5時間以上が経ってからの録画中継という形にもかかわらず、裏でNHK総合によって放送されていた日本シリーズを上回る20.8%(中部地域では27.4%)の高視聴率をマークした。

生中継

F1日本グランプリは日本国内で開催されるにも関わらず、F1と同じくフジテレビ系列が放送する日本中央競馬会の日曜日のメインレースと時間帯が重なるため生中継ができず、日本国外では生中継が行われながら開催国では同日夜のゴールデンタイム・プライムタイムでの録画放送しか見られないと言うねじれ現象が長年続いていた。1994年のパシフィックGPが日本国内開催のF1グランプリレースとして初めてフジテレビ系列で生中継されたが、この時はレーススタート時間が12時30分であったことで、中央競馬中継とのバッティングが避けられている。しかしその後も長く、日本国内開催のF1グランプリレースが地上波で生中継される事はなかった。

2005年に、フジテレビが放送開始後初めて日本GPの地上波生中継が実現した。ファイナルラップでマクラーレンのキミ・ライコネン(現フェラーリ)がルノーのジャンカルロ・フィジケラ(現フォース・インディア)を追い抜くという、1位と2位の逆転劇があったことなどにより平均視聴率10.3%(関東地区)とまずまずの結果を残したことから、2006年、2007年と継続されている。2007年9月30日の日本GPは日本中央競馬会のGI競走スプリンターズステークスと重なることからどうなるか注目された。フジテレビが発表したところによると、日本GPの生中継は13:10~15:15(最大延長15:35まで)となり、レギュラーの競馬中継時間と一部重なることになるが、F1・競馬両レースを生中継するにはほぼ問題ないスケジュールとなった。放送では、日本GPが雨の影響でレース時間が延長になり15:35までF1が中継され、トップ3記者会見の非中継、またパドックや本馬場入場などの競馬中継への影響があった。

海外グランプリではカナダGPブラジルGPなど南北アメリカ大陸で開催されるレースが時差の関係から生中継となる。また、1999年と2006年オーストラリアGPが生中継で放送されている(2006年は残り3周あたりから生中継)。ヨーロッパにおいて開催されるレースは、レース時間が日本におけるゴールデンタイム、プライムタイムと重なり、その時間帯に相応しい高い視聴率が望めないために地上波での生中継は行われていない。

CS放送

CS放送は全戦生中継(土曜日フリー走行、予選、決勝。日本GPは金曜フリー走行も中継)で、地上波とは別の実況・解説者にて放送している。今宮純川井一仁が現地のスタジオで、フジテレビのスタジオにいる実況アナウンサーともう一人の解説者(森脇基恭熊倉重春小倉茂徳など)と共に中継を行っている。なお音声切り替えにより、解説、実況のない現地の音声のみで楽しむことができる。

なお、テレビ放送の詳細については「F1 GRAND PRIX」の項を参照。

脚注

[ヘルプ]
  1. ^ ローラダラーラなどのシャーシメーカに製作を依頼することは可能だが、その場合もそのシャーシを他チームと共用する事は出来ない。
  2. ^ イタリアはイモラ開催の1980年以外はモンツァでの開催。
  3. ^ その次に開催数が多いフランスは1955年のみ未開催となっている。
  4. ^ コンストラクターにはチームと言う意味合いは含まれて無いが、2005年現在ではレギュレーションにより『チームと車体製造者は同一でなければならない』と記載されており、ルール上は同様の意味合いとなっている。
  5. ^ 予選を第1セッション・第2セッション・第3セッションの3つのラウンドに分けて、各ラウンドで遅いクルマが脱落しながら順位を決めていく方式。
  6. ^ 但し、第1ラウンド・第2ラウンドで脱落し、次のラウンドに進めないドライバーはその時点で順位確定。また、決勝レース前までにエンジン交換を行った場合にはその回数・タイミングに応じて、10グリッド降格等のペナルティが課される。また、危険走行等に対するペナルティ(タイム加算ペナルティ、予選上位タイムの取り消しペナルティ、予選全タイムの取り消しペナルティ等)でグリッド降格となる事もある。
  7. ^ 1997年ヘレスサーキットでのヨーロッパグランプリにてジャック・ビルヌーブミハエル・シューマッハハインツ・ハラルド・フレンツェンが1分21秒072の同タイムとなりビルヌーブがポールポジションを獲得した。それ以前には、1988年鈴鹿にてネルソン・ピケと中嶋悟が1分43秒693の同タイムだったが、先にタイムを出したネルソン・ピケが5位、中嶋悟が6位になったという例もある。
  8. ^ フェニックス市街地で行われたアメリカGPが代表例(1989年では75周で優勝タイム2時間1分33秒133、翌1990年では72周に変更)。
  9. ^ ただし、雨天時などスタンディングスタートで行うリスクが高いと判断された場合は、セーフティカーの先導によるローリングスタートが行われる場合もある。
  10. ^ 優勝者と同一周回内でチェッカーフラッグを受けたドライバーがいなかったため。因みに、この時2位・3位になったディディエ・ピローニアンドレア・デ・チェザリスは、共にファイナルラップ中にガス欠を起こしリタイヤしている。
  11. ^ Korean Grand Prix set for 2010(ManipeF1 2006年10月2日記事)

関連項目

外部リンク

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