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この項目ではクライスラー社のブランドについて記述しています。その他の用法については
ジープ (曖昧さ回避) をご覧ください。
ジープ (Jeep® ) は、クライスラー 社の四輪駆動車 のブランドである。ジープは単なる商標 に留まらず、その優れた設計から民生のクロスカントリーカーや小型軍用車両の代名詞となっており、ライセンス生産、コピーを問わず、世界中に亜流が存在する。
歴史
Jeep という名称は General Purpose(万能)もしくは Government-use(政府用)の G とホイールベース 80 インチ の車両を表す識別符号の P から来た符号 GP から“ジープ”と命名されたという説や、漫画「ポパイ 」に登場する「ユージン・ザ・ジープ」からとったという説がある。
1953年 新三菱重工業(後に分社して三菱自動車工業 )がウィリス社のジープ(CJ-3A、すぐにCJ-3Bに切り替わる)のノックダウン生産を始める。
軍用Jeep生産台数
モデル
年
生産台数
Bantam pilot
1940
1
Bantam Mk II / BRC-60
1940
69
Willys Quad
1940
5
Ford Pygmy
1940
1
Bantam BRC-40
1941
2,605
Willys MA
1941
1,553
Ford GP
1941
4,456
Willys MB
1942 - 1945
361,339
(25,808 スラットグリル + 335,531 プレスグリル)
Ford GPW
1942 - 1945
277,896
第二次世界大戦中 小計
1940 - 1945
647,925
その他
(en) Ford GPA 'Seep'
(水陸両用車 )
1942 - 1943
12,778
戦後
Willys M38 (MC)
1950 - 1952
61,423
Willys M38A1 (MD)
1952 - 1957
101,488
Willys M606 (CJ-3B)
1953 - 1968
? (155,494台生産されたCJ-3Bの一部。)
Willys M170
1954 - 1964
6,500
海外生産
フランス オチキス (ホッチキス)社で1954年からライセンス生産が行われた。
日本では三菱自動車 により三菱・ジープ という名称でライセンス生産 されていたが、陸上自衛隊 の採用中止に伴い、1998年 に生産終了となった。
中国 では、第二次大戦中、日本との戦争に向けて、ライセンス生産をしていた。当時約2000台を生産し戦場へ供給された。1984年 に当時のAMC との合弁企業「北京ジープ」が設立され、現在でもジープチェロキー(XJ)が生産されている。
韓国 では、双龍自動車 (Ssangyong Motor ) が「コランド」の名でCJ-7をはじめ、双龍オリジナルのバリエーションモデルのライセンス生産を行っていた。
インド では、マヒンドラ&マヒンドラ 社が現在でもライセンス生産を行っている。
旧ソ連 は、第二次大戦中、アメリカの物資援助で運ばれたジープをコピーし、GAZ-67Bなる独自の小型トラックを開発。戦中 から戦後 にかけて6万台以上製造され、ソ連や旧共産圏 、中国 、北朝鮮 、モンゴル に配備された。
ブランド
第二次大戦後、ウィリス・オーバーランド (Willys) 社が商標を所有していたが、ウィリス・オーバーランド社を1953年にカイザー (Kaiser) が買収し、社名をウィリス・モーターズ・インコーポレーテッドとして子会社化。1963年にはカイザー自体が社名を「カイザー=ジープ・コーポレーション」とした。カイザー=ジープ社は1970年にはアメリカン・モーターズ (AMC) に買収される。AMCは1980年にはルノー 傘下に入り、1987年にはAMCがクライスラー 社に吸収され、クライスラー社も1998年にダイムラー・ベンツと合併し、ダイムラー・クライスラー となった。2007年にダイムラー・クライスラーは、クライスラー部門を米投資会社サーベラス・キャピタル・マネジメント に売却、現在はクライスラー (Chrysler LLC)の一部門・ブランドである。
車種一覧
現行モデル
※車種は市場関係なく紹介するがバリエーションは日本仕様に基づくものとする。
ラングラー アンリミテッド
サハラ (JK 2008モデル)
ジープ・ラングラー
CJ、YJ、TJと続いてきた、ジープの本流とも言えるモデル。現行型はJK型と呼ばれている。
本国のラインナップ
2007年モデルから、エンジンがV6 3.8Lのみとなり、ロングホイールベースの4ドア、アンリミテッドが加わった。4×4のトランスファー は全てパートタイム
2ドア
4×4
ルビコン - ロックトラック
X - コマンドトラック
サハラ - コマンドトラック
4ドア
4×2
4×4
アンリミテッド ルビコン - ロックトラック
アンリミテッド サハラ - コマンドトラック
アンリミテッド X - コマンドトラック
ジープ・チェロキー
現行型はKK型と呼ばれており、ダッジ・ナイトロと基本プラットフォームを共用する。日本では先々代型であるXJ型がヒットした。本国での名称はリバティ。
ジープ・グランドチェロキー
ジープブランドのフラッグシップモデルで、現行型はWK型と呼ばれている。本国ではクライスラーのSRT HEMI V8 6.1Lを積むホットモデルである「SRT-8」と、5.7L HEMI V8 MDS の「オーバーランド」 も存在する。
ジープ・コマンダー
クラシカルなスタイルの4ドア、3列シートのSUVで、2005年のニューヨークオートショーでデビュー。
※日本では詳細が発表されていないため、本国でのバリエーションを記載。
全グレードに4×2、4×4を用意
スポーツ 3,7L V6 クワドラトラックI/II
リミテッド 4,7L V8 FFV、 オプションで5.7L HEMI V8 MDS クワドラトラックII/クワドラドライブII
オーバーランド 5,7L HEMI V8 MDS クワドラドライブII
※MDS = マルチ ディスプレイスメント システム = 可変気筒休止システム
※FFV = フレックス フューエル ヴィークル = ガソリン/E85互換車両
※E85 = エタノール(アルコール)85%混入燃料
過去のモデル
トラディショナル ジープ
オリジナルのウイリス・ジープ(ホイールベース=W/B 90インチ)に近いスタイル。
その他
ジープのフロントグリルの縦格子デザインは著作権 で保護されており、そのためフォード社がアメリカ軍のジープ後継車輌として開発・生産したM151 では横格子になっている。
本田技研工業 初の自社開発SUVであるホンダ・CR-V が発表されるまでの間、ホンダのディーラーでジープ各車種が販売されていた。また、ビッグスリー 初の日本向け右ハンドル車はチェロキー(XJ)だった。
文献
石川 雄一 (ジープの歴史):『Jeep Truck 1/4 ton 4x4 Utility』、4x4 Magazine、1980年
D.Denfeld / M.Fry : 『ジープ:不滅の戦闘車両』、サンケイ出版、1981年
大塚 康生 (太平洋戦線で戦うジープ):『ジープ:太平洋の旅』、ホビー・ジャパン、1994年、ISBN 4-89425-039-X
影山 夙:『図解 四輪駆動車:322点の図・写真で綴る4WDの技術と発展史』、山海堂、2000年、ISBN 4-381-07743-1
関連項目
外部リンク